忍耐力を鍛えるとはいえ、限界もあります。
どんな風船も、空気を入れ続ければ、いつかは割れます。
同じように心の風船も、限界があります。
ストレスによって大きく膨らみ続けて限界を超えると、破裂します。
許容範囲を超えた精神的苦痛を受けると、最後は限界に達して、病気を引き起こす可能性もゼロではありません。
そこで必要なのが「受け流す力」です。
受け流す力とは、真剣に受け止めず、ほどよく対応することを言います。
もちろん何でも受け流してばかりではいけませんが、不毛なことなら、積極的に受け流すのが得策です。
たとえば、根拠のない悪口です。
根拠のない悪口は、受け流しても大丈夫です。
根拠があるなら、まだ反省や改善に役立ちますが、根拠のない悪口はまったく不毛です。
根拠のない悪口を真剣に受け止めても、時間や体力が奪われるだけです。
何の価値もなく、真剣に受け止めても損をします。
真剣に聞いているふりをしつつ、さらりと受け流したほうが楽になります。
相手に失礼かもしれませんが、自分の心身を壊すくらいなら、受け流したほうがベターです。
また、重要ではない仕事なら、真剣に対応するより、ほどよく対応することも必要でしょう。
ミスや間違いがあっても、特に悪影響がないなら、最低限の対応でも問題ないはずです。
真剣に対応するのではなく、最低限の対応で済ませる。
手抜きができるところは、賢く手を抜く。
不誠実に思えるかもしれませんが、自分の心身を壊すくらいなら、適度な手抜きも重要です。
受け流す力を身につければ、事実上、忍耐力が鍛えられたのと同じ効果が得られます。