「就職活動が大変。多い日は、1日に3社も面接があった」
そんな話を聞けば、多くの人が「偉いね」「すごいね」「頑張っているね」などの返事をするでしょう。
友人が懸命に頑張っていれば「自分も同じように努力しなければ」と刺激を受けるはず。
しかし、ちょっと待ってください。
1日に3社の面接について、もう少し冷静になって考えてみませんか。
1日に3社の面接は、すごいというより、危ないのです。
1日に3社を面接するとなると、おそらく10時・14時・18時あたりになるでしょう。
よい割り当てに思えるかもしれませんが、実際はそう言い切れません。
面接が長引けば、後の面接に遅刻することもあるでしょう。
面接中に、次の面接が気になって、集中しにくくなるはずです。
企業情報も、3社がごちゃ混ぜになって頭の整理が難しくなれば、失言をしやすくなります。
よほど頭のいい人でなければ、うまく乗り切るのは難しいでしょう。
余裕がなければ、本来の自分を発揮できません。
つまり、本来なら通過できるはずの面接でも、予定の立て方が悪ければ、通過できなくなるのです。
ですから、すごいと言うより、危ない。
勢いがあるのは結構ですが、人生に影響する大事な場面では、やはり余裕のある行動が大切です。
面接がスケジュールどおりに進むかもしれませんが、それはあくまで「運がよかった」と考えることです。
スケジュールの立て方としては、理想とは言えず、運試しやギャンブルに近い要素が入っています。
1日3社や4社は、不可能ではありませんが、無謀と考えたほうがいいでしょう。
1日に複数の面接を受けるのもいいですが、現実には、1日2社までが妥当です。