「がりがり、がりがり」
猫が家具やソファーなどを爪で引っかくところを見ると、いたずらのように見えます。
わざと飼い主を困らせようとしているのかと思いますね。
しかし、猫は決していたずらをしようと思って、しているわけではありません。
なぜ引っかくのかというと、伸びた爪をこすって、そぎ落とそうとしているからです。
人間でいう「爪切り」と同じです。
猫も人間のように爪を短く切ろうとするのは、自然な行為の1つです。
猫の爪研ぎを完全にやめさせるのはできません。
そうはいえ、やはり部屋の家具やソファーなどを引っかかれると、飼い主としても困ります。
では、どうすればいいでしょうか。
最初にしておきたいのは「爪研ぎ器の準備」です。
猫は好き嫌いにうるさいですが、ペットショップで販売している猫の爪研ぎ器は、猫の好みに合いやすいように設計されています。
それを1つ買ってあげましょう。
手応えのいい爪研ぎ器に夢中になってくれ、それだけで解決してしまう場合も珍しくありません。
もし、専用の爪研ぎ器を与えても使ってくれない場合は、猫の寝床の近くなど手が届きやすいところに置くといいでしょう。
寝ている場所の目の前にあれば、使ってくれるようになるはずです。
また、単に置けばいいわけではなく、しっかり安定するよう固定しておきましょう。
左右に揺れたり、置き方が不安定であったりすると、使ってくれないことがあります。
それでもやめてくれない場合は、引っかくのが癖になっていることが考えられます。
家具を引っかいたときの気持ちよさが残って、爪研ぎ器があっても、家具を引っかいてしまいます。
そういうときは癖がなくなるまで、引っかかれたくない家具に強い頑丈な保護シートを巻いておくといいでしょう。
できれば、頑丈なものがおすすめです。
頑丈な保護シートなら、引っかいてもうまく爪が剥がれないので、そのうち諦めて癖が自然に取れていくからです。