執筆者:水口貴博

犬との愛情を育む30の育て方

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動物は、言葉の意味は理解できないが、印象なら理解できる。

動物は、言葉の意味は理解できないが、印象なら理解できる。 | 犬との愛情を育む30の育て方

「どうせ意味が理解できないのだから、言葉を語りかけても無駄だ」

以前私は、そう思っていた時期がありました。

言葉を理解できるはずがありませんから、言葉を語りかけても意味がないように思えます。

しかし、実際はどうでしょうか。

クッピーに「かわいいね」「いい子だね」「すごいね」と言葉を語りかけると、意味を理解したような表情や態度を返してきます。

意味を理解しているようです。

これはどういうことでしょうか。

実は、犬はきちんと人の言葉の印象を受け止めています。

言葉の「意味」ではなく「印象」です。

犬は、言葉は理解できません。

文字を書いたり、読んだりなど、言語としての能力はありません。

しかし、言葉の印象なら理解できます。

いきなり矛盾をしていることですみません。

犬は言葉を理解できないが、言葉の印象なら捉えることができます。

どういうことかご説明しましょう。

人が言葉を話すとき、言葉に自然と「感情」がこもります。

言葉は、意味ではなく「音」です。

たとえば、心から愛している大好きなペットに感情を込めて「かわいいね」と言ってみましょう。

そのときの音を聞いてください。

言語としての「言葉」ではなく「音」です。

感情がこもった「かわいいね」という言葉は、柔らかくて気持ちのいい音として聞こえますね。

心地よい春の中、花が咲く野原に暖かい風が吹いているような音に聞こえます。

犬は、その「音」で判断できます。

言葉の意味は理解できなくても、飼い主が優しい表情で、柔らかい音を口にしているところを見ています。

犬は「おや。なにやら嬉しいと言っているのだな」と理解します。

言葉は理解できませんが、飼い主の表情や発する音によって、プラスの印象が十分に伝わっています。

逆も同じです。

「こら!」「ばか」「ダメ」という言葉を、感情を込めて言ってみましょう。

こうしたマイナスの言葉を「言語」としてではなく「音」として聞いてみましょう。

台風がやってきて、風が強く吹いているような、慌ただしい音に似ています。

落ち着かなくて、そわそわします。

言葉の意味は理解できなくても、飼い主が険しい表情で、激しい音を口にしているところを見ています。

犬は「おや。なにやら気分を害しているようだ。悪いことを言っているのだな」と理解します。

言葉は理解できませんが、飼い主の表情や発する音によって、マイナスの印象が十分に伝わっています。

犬は「言葉」がわかりません。

しかし「音」ならわかります。

聴覚は、圧倒しています。

人が犬に優しい言葉を語りかけるのは決して無駄ではありません。

犬に向かって「かわいいね」「いい子だね」「すごいね」という言葉をかけてあげると、犬は優しい気持ちになれます。

  • 人が言葉を発するときの表情
  • 発した音として捉えていい印象

こうしたことから、言葉は理解できなくても、その印象はきちんと伝わります。

ペットにはどんどん語りかけてください。

まったく無駄ではなく、きちんと伝わります。

犬との愛情を育む育て方(9)
  • 言葉がわからなくても、語りかける。
ペットは飼い主に似るというのは本当の話。

犬との愛情を育む30の育て方

  1. 人と犬とは、すでに長い付き合いがある。
  2. 愛着がつくから、名前をつけるのではない。
    名前をつけるから、愛着が湧く。
  3. 犬と触れ合っていると、運動能力は自然と伸びる。
  4. 言葉はなくても、犬とは会話ができる。
  5. 犬は、人の喜怒哀楽なら、理解できる。
  6. ペットを飼っている人は、なぜ感情豊かな人が多いのか。
  7. ペットを飼うなら、家族が増えるという覚悟が必要。
  8. ペットとの生活によって、本来の人間らしい生活リズムが整う。
  9. 動物は、言葉の意味は理解できないが、印象なら理解できる。
  10. ペットは飼い主に似るというのは本当の話。
  11. しっぽの振り方だけで、嬉しさの度合いが伝わってくる。
  12. ペットにかける金額の量で、ペットに対する愛情もわかる。
  13. 犬の臭覚は、人間の100万倍。
  14. 餌は、動物と人とを結びつける仲介になる。
  15. 犬は、顎の下をさすられるのが、一番リラックスする。
  16. 頭をなでられるのを嫌がる犬の気持ち。
  17. 触りたくても、触ってはいけない部分がある。
  18. 疲れたときこそ、ペットとじゃれ合おう。
  19. ペットと触れていると、純粋な気持ちになれる。
  20. 飼い主とペットの関係は、もはや親子関係と同じと言っていい。
  21. 犬を飼っていると、おしゃれに気を使うようになる。
  22. 犬を飼っているかぎり、足腰は弱らない。
  23. 本来、食事は大喜びするもの。
  24. 犬は、人間よりはるかに虫歯になりにくい。
  25. 犬と一緒に歩けば、当たり前の道に発見があふれかえる。
  26. 犬は悪くない。
    しつけが悪い。
  27. ペットに話しかけているうちに、心のつかえは取れてくる。
  28. 言葉が通じないからこそ、言葉以外のコミュニケーション能力が鍛えられる。
  29. 本当に困ったとき、犬はきちんと助けてくれる。
  30. 犬は死ぬ直前、意外な行動に出る。

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