自分の思いどおりに生活ができるのは、独身までです。
独身のころは、お金の使い方、食事の内容、起きる時間から寝る時間まで、何でも自分の思うようにして問題ありません。
自分のお金は自分のものですから、何にどのくらい使おうが、誰からもとがめられることはありませんでした。
休日の過ごし方も好きにすればいいし、一人暮らしなら好きに外泊をしてOKです。
一人暮らしの多少の失敗も、いい人生経験の1つです。
すべてが自由でした。
しかし、わがままが通用するのは、独身までです。
結婚してからとなると、そうはいきません。
まず、自分が自由に使えるお金は制限されます。
お小遣いの金額も、夫婦で相談して決めることになります。
金額が制限されることで、自由も制限されることでしょう。
夫と妻とでお金を1つにまとめ、家庭を運営させるために分担します。
もちろん無断外泊も許されません。
きちんとパートナーに知らせて許可をもらう必要が出てきます。
そんな独身時代とは大きなギャップがあるので、つい甘えた心が出て、自分勝手に行動したくなります。
誰でも自分の思うように話を進めたいと思いますし、好きなことを自分の判断で好きなようにしたいと思う。
どんな夫婦でも、必ず意見が対立することは、一度や二度はあるはずです。
すると、夫婦で関係が悪くなってしまいます。
夫婦ですからまず相談ですね。
相談をして大切なことは「妥協」です。
自分の意見を引っ込め、パートナーの意見を尊重させるということです。
これは「自分が我慢する」という意味ではありません。
自分のわがままより、パートナーを大切に思う気持ちを優先させるということです。
本当にパートナーのことを大切に思っているなら、自然と妥協ができるはずです。
尊重だからです。
妥協できない人は、どこかまだ結婚をして夫婦で協力し合って生きていくという意識に欠けている証拠です。
形式上は夫婦でも、どこかまだ独身気分が抜けていません。
妥協ができる人こそ、大人であり、本当の夫婦の形です。
パートナーの意見を尊重し合えているということです。
自分のわがままを抑制し、パートナーの意見を尊重できるようになったとき、本当の意味で大人であり、夫婦です。
パートナーに対して、包み込むような大きな愛があるといえるのです。