人が大人に成長するのは、どんなときでしょうか。
よく食べて、体が大きくなったとき。
しっかり勉強して知識が増えたとき。
初めての経験でどきどきしたとき。
悔しい出来事で号泣したとき。
恥ずかしい経験を乗り越えたとき。
たしかにどれも、大人になる大切なプロセス。
心に響く経験はどれも貴重であり、心の成長には欠かせません。
しかし、もっと身近なところにある成長を見落としていませんか。
「反省」です。
人は、反省によって大人に成長していきます。
自分の行為を振り返り、よくなかった点を認めて、改めようと考える。
大人に成長するなら、反省に勝る修行はありません。
たとえば、喧嘩をしたときです。
喧嘩は「トラブル」と考えがちですが、見方を変えて「大人に成長できる機会」と考えてください。
「相手が悪い」と思う出来事でも、よく考えてみると、自分にも非があるのではないでしょうか。
1パーセントでもいい。
少しでも自分に非があれば、反省が必要です。
「自分にも非があった」「申し訳ない」「次から改善しよう」と思うことに意味があります。
反省すれば、自分の悪いところを悔い改めることができます。
気持ちも引き締まり、心が磨かれます。
反省には精神的な苦痛を伴いますが、それは心が大きくなっている証拠。
精神的苦痛の大きい反省ほど、心がしっかり成長して、大人になれます。
「自分は絶対悪くない」と思う人は、子どもです。
「自分にも非がある」と思う人が、大人です。
大人だから反省できるのではなく、反省するから大人になれます。
人は、反省したとき、大人になるのです。