ときどき、食事をしている真っ最中に「まずいね」と言う人がいて、残念に思います。
食事中に食事を否定するようなことを言っては、もっとおいしくなくなるし、一緒にいる人にも気分を悪くさせてしまいます。
私は以前、友人と食事をしているときに、食事の悪口を聞かされてしまったため、気分が悪くなってしまったことがあります。
本当に食事がおいしくなくても、少なくとも食事中に「まずい」とか「おいしくない」というのは、食事マナーに反しています。
作った人は、一生懸命に作ったことでしょう。
「まずい」と言っては、食事を作ってくださった方に申し訳ありません。
それになにより、一緒に食べている人の気分を害してしまいます。
私は、好きな人が私のために食事を作ってくれたときは、嬉しくて全部食べてしまいます。
おいしくなくても、量が多くても、全部食べてしまいます。
残すなんて、作ってくれた人にも申し訳ないのです。
作ってくれた人に「おいしいですか」と聞かれたときには、おいしくなくても「うん。おいしいよ」と答えます。
私が味わっているのは、食事だけではありません。
一生懸命に作ってくれた気持ちも、食事を通して味わいます。
食事の出来栄えがどうこうより、誰かのために一生懸命作ってくれた食事は、全部おいしく感じます。
どんなに食事がおいしくなくても、食事中に「おいしくない」と言うのはやめましょう。
作ってくれた人に失礼になります。
それに一緒に食べている人の気分も悪くさせてしまいます。
マナーは、食事をおいしくいただくためにある作法だけではありません。
マナーは、感謝を表現するためにある作法でもあるのです。