先日、私がトイレの個室で用を足していたときのことです。
私はいつも考え事をしている性分で、その日のその瞬間も、ぼうっと考えていました。
トイレの個室は、大変リラックスできる空間です。
ちょうどその瞬間、急に奇想天外な発想が思い浮かびました。
私はいつもボールペンを常備してメモの準備をしていますが、そのときは、たまたまデスクの上に置いたままにしていました。
そういうときに限って、いいアイデアが2つも3つも立て続けに思い浮かびます。
ボールペンを持っていなかった私は、トイレを出たらすぐメモをしようと思っていました。
しかし、トイレから出た瞬間、もう忘れていました。
アイデアは、往々にして一瞬の流れ星です。
その一瞬を、いかに大切にするかです。
そのときのアイデアは、今でも思い出せません。
壮大な発想をしていたような気がします。
もし実現していたら、素晴らしい文章を書くきっかけになっていたかもしれません。
人生が変わるきっかけだったかもしれません。
しかし、思い出せないからにはどうだったのかは、いまだに不明です。
アイデアは思い出せないのに、アイデアを忘れたということだけは覚えています。
それだけ深い後悔の念に駆られました。
その失敗があってからというもの、私はボールペンを最低2本は持つようになりました。
いつどんな状況でも、メモが取れる準備をしておきたかった。
いついかなる状況でも、勉強ができる装備が必要であると切に感じました。
勉強ができる人は、カバンの中にいつも本を持っています。
電車の中やレストランなど、短い時間ですが待ち時間が発生します。
勉強のできる人は、いかにその短い時間を大切にするかです。
そのためには、いつでも勉強できるような装備をしています。
カバンの中に勉強用の本を何冊も入れています。
また、本当に勉強のできる学生も、家と学校それぞれに教科書を置いています。
家に置いてある教科書を学校へ持ち忘れることがあります。
逆に学校に持っていった教科書を、家に持ち帰り忘れることもあります。
そういう非常事態に備えて、勉強するチャンスを逃さないように万全の装備です。
勉強への姿勢は、装備に現れるのです。