「叱る」という教育のさらに上に「褒める」という教育があります。
叱ることは、間違ったときに感情的にならず、正しさを教えることです。
褒めるということは、間違ったときには、良いところをピックアップして褒め、悪いところも一緒に直してもらう方法です。
間違いを正すために、間違いそのものに焦点を合わせず、褒めるべき点に焦点を合わせ、一緒に悪いところも直すようにするのです。
たとえば、初めて1人でお使いをしたときに、レジでおつりをもらい忘れた失敗例で説明しましょう。
怒鳴る例、叱る例、褒める例の違いです。
「ばか! きちんとおつりをもらってこい! それくらい常識だろ! 本当にお前はダメだな」
「おつりをきちんともらわないといけないでしょ。次から気をつけてもらってね」
「1人で買い物できて偉いぞ。次からはおつりをきちんともらうと、もっとすごいぞ」
この違いに今あなたは、しっかり驚いてください。
主観的になっているとわかりにくいですが、客観的に言葉のギャップを見ると、これほど違いがあるのです。
大人は何気なく口にしている言葉でしょうが、聞いて受け止める子どもには、まったく印象が異なります。
子どもにおつりをもらうように教えるというだけでも、これほどに差が出てくるものです。
あなたは「怒鳴る」「叱る」「褒める」のうち、どの教育で子どもを育てていますか。
親として目指すべき教育は、褒めることです。
怒鳴る、叱るは、親としてはエネルギーもストレスもたまりますが、褒めることはストレスがたまりません。
褒められると嬉しくなり、もっと行動したくなります。
もっと頑張りたくもなります。
子どもの才能を引き伸ばす教育方法なのです。