なぜ素直になれないのでしょうか。
なぜ素の自分をさらけ出すのに抵抗があるのでしょうか。
もともと私たちは、誰もが素直でした。
幼い子どもは誰でも素直。
思ったことや感じたことを、ありのままストレートに表現します。
あなたも幼いころは、態度や性格がまっすぐで、ありのままの自分で生きていたはずです。
ところが、気づけばいつの間にか、自分から素直が失われていることに気づくことがあります。
何らかの原因で、心が卑屈になっていたり、頑固や意地っ張りな自分になっていたりなどです。
「いつの間に素直が消えてしまったのだろう?」
「なぜ素直になれないのだろうか」
「原因は何だろうか」
ふと疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
素直な人になる前に、まず素直になれない原因から考えてみましょう。
なぜ素直になれないのか。
一言で原因を言うと「過剰な防衛本能」にあるのです。
原因の発端は、過去の成長過程にあります。
子どものころは誰でも素直ですが、成長過程で心が傷つく経験が多いと、性格形成に影響を及ぼします。
たとえば、友人に本音を話したとき、大笑いされた経験があるとショックを受け、心が傷つきます。
また親や先生から叱られたり怒鳴られたりする経験が頻繁にあると、それだけ自分を守る意識も強くなります。
素の自分を出したとき、否定的な反応が返ってくる環境で育つと、徐々に「素を出すのは悪いこと」という認識が生まれます。
だんだん心が閉じていき、自分の気持ちを我慢することが常態化する。
結果として、素直になれなくなってしまうのです。
いくら教育やしつけという形であっても、行きすぎると悪影響です。
見栄・体裁・世間体にこだわるのも、突き詰めると、過剰な防衛本能が原因です。
また頑固・人見知り・意地っ張りも、突き詰めると、やはり過剰な防衛本能にあります。
防衛本能とはいえ、過剰になると、厄介な存在になってしまうのです。
ただし、成長過程に原因があるとはいえ、改善が不可能というわけではありません。
そもそも防衛本能は人間に必要な仕組みです。
身を守るために危険を察知する能力は、生活で欠かせません。
問題なのは「過剰」という点だけです。
過剰を改善することなら、大人になってからも十分可能です。
たとえば「笑われたくない」から「笑われてもいい」と考え方を変えるだけでも、心持ちは変わります。
積極的な挨拶や感謝する習慣を心がけることも効果的です。
心と行動を少しずつ変えていけば、だんだん素直な心を取り戻していけます。
すべてはあなた次第です。
「素直になれるはずがない」と弱気に考えるのではなく「必ず素直になる」と強気で考えましょう。
積極的に取り組むことができれば、すでに半分成功したも同然です。