なぜ私たちは「大切」とわかっていても、見落としてしまうのでしょうか。
それは「当たり前」と思う心理に隠されています。
一般的に、重要であることほど、頻繁に目にします。
重要なことですから、日常のいろいろなところで見聞きできます。
人から聞いたり、本で読んだりします。
テレビで見たり、学校で学んだりすることもあるでしょう。
ここなのです。
日常で頻繁に触れすぎるため、脳が「既知」を「実施済み」と勘違いしてしまうのです。
当たり前だからできているとは限りません。
「知っている」と「できている」は別です。
「当たり前」と思うことを「できている」と勘違いして、見落としてしまう。
だから、大切であればあるほど、見落としやすくなります。
重要なことだから繰り返し強調した結果、見落としやすくなるという逆効果を生んでいます。
皮肉であり、難しい問題ですね。
そこで1つ、提案です。
あなたは本を読むとき、大切だと思ったところだけ、印をつけているでしょう。
もう1つ、条件を加えてください。
「大切だ」と思った部分だけ印をつけるのはでなく「当たり前」と思った部分にも印をつけるのです。
できれば「当たり前」と強く思った部分ほど、強調して印をつけてほしい。
「当たり前」と強く思うことほど、重要性が高い傾向が強いからです。
そうすれば、当たり前を見落とさずに済みます。
「当たり前だけど、できていない」という事実に気づき「次から行動しよう」と心がけるきっかけになります。
取り返しのつかないミスを、未然に防げるのです。