10代のころは、商品やサービスを受け取るばかりでした。
商品やサービスがあるということは「考えた誰かがいる」「作った誰かがいる」ということです。
受け取る立場でいるかぎり、作った人たちのことは、あまり考えないものです。
考えるとしても「もっといい物を作ってほしい」というわがままを言うくらいでした。
しかし、20代になって仕事を始めると、立場が逆転します。
受け取る側から、与える側になります。
与える側になると、意識が変わります。
商品やサービスを与えることが、どれだけ大切であるか、痛切に感じるようになります。
ささいなことに、大きな苦労があるものです。
小さな違いに、強いこだわりがあるものです。
世の中に商品やサービスを送り出す裏で、どのような物語が広がっているのか、見えるようになります。
見えなくても、想像できるようになります。
すると、世の中にあふれる商品やサービスのありがたさが、よくわかるようになります。
社会にあふれる商品やサービスが、より楽しめるようになるのです。
世の中にあふれるあらゆる商品やサービスは「誰かを喜ばせたい」という気持ちの表れです。
与える側になると、受け取る感動も大きくなります。
よくできた資本主義という仕組みに、深く感動するのです。