この数百年間、人類の科学技術は飛躍的に向上しました。
電球を発明し、車を開発し、飛行機を作りました。
ついにはロケットで月に行くことも達成しました。
すさまじい進歩です。
人類による科学技術の進歩は、どんどん進化しています。
科学技術は、次の世代に伝える努力をしているからです。
前の世代から科学技術を引き継ぐことで、今の世代はさらに発達させていけます。
伝える努力をしているから、受け継がれ、向上させていくことができるのです。
しかし一方で、心の向上だけは止まったままになっています。
人生論を口にするのは敬遠されがちです。
宗教のようなイメージがあります。
口にすると危ない人として扱われるのではないかと、警戒されます。
そのため、誰もが積極的に口にしません。
耳をふさぎ、口を閉ざし、知らないふりです。
口にしないから、次の世代に伝わりません。
伝えないから、向上もしません。
世代ごとに、リセットされています。
私たちは今、科学技術だけが異常に発達している世界に住んでいます。
これは危険なことです。
幼い子どもが、核兵器を手にしているのと同じです。
つまらないことで感情的になり、争いを始め、人殺しをしています。
心の向上が貧弱であるため、たわいないことで、揉めるのです。
一歩間違えば、地球すら、破壊しかねません。
先人から受け継いだことを、次の世代に伝えないため、心の向上が止まったままになっています。
私たちは、人生論を、もっと意識的に伝えることが必要です。
「人生は、有限である」
「あらゆる物は、死ぬときに手放さなければいけない」
「幸せとは、物質的豊かさではなく、精神的豊かさである」
こうしたことを、もっと積極的に伝えなければ、次の世代は、また一から学び直しになります。
もうこれ以上、リセットを繰り返すのは、ごめんです。
伝える努力をすることで、次の世代が救われます。
科学技術が、誤った使い方をされないためにも、心の向上を伝える必要があるのです。