先日、実際にあった失敗です。
勤めている会社で全体会議があり、その後親睦会がありました。
同僚と一緒に楽しくお酒を飲んでいて、いい気分になっていたときのことです。
たまたま仲のよかった後輩の女の子と話が盛り上がりました。
盛り上がった話は、彼女が付き合っている彼氏についてです。
なんとなく話の流れで「彼氏とはよく喧嘩をしますよ」という発言がありました。
「相手が男だろうが、喧嘩のときは本気になりますから!」
彼女の口から強気の発言が出たので、その度合いが気になりました。
喧嘩と言っても、いろいろあります。
口だけの喧嘩か、実際に暴力を振るう喧嘩か、少し気になりました。
私が「どのくらい本気で喧嘩をするの」と軽い気持ちで尋ねると、予想を超えた返事が返ってきました。
「本気で包丁を向けたこともありますよ。そのくらい本気で喧嘩をします」
けろりとした表情で言いました。
私は、その発言を聞いて、圧倒されてしまいました。
彼女が包丁を持って、彼氏に飛びかかっている様子を思い浮かべてしまったのです。
どん引きです。
私も今後、彼女と喧嘩をすることがあれば、包丁を向けられるのではないかと怖くなってしまいました。
一瞬、返事に詰まりました。
それまで楽しく話をしていた雰囲気が、急に悪くなってしまったのです。
曇った私の顔色にすぐ気づいた彼女も「しまった。言いすぎたかな」という表情を返してきました。
お互い気まずい雰囲気になり、微妙な空気が流れました。
その後も会話は続きましたが、私は「包丁」という言葉にインパクトが強く、頭から離れません。
会話の後味が悪くなってしまったのです。
それから2日後、彼女からメールが来ました。
「過去にヒステリックになっていた件は忘れてください」
どうやら彼女も、言いすぎてしまったことを気に掛けている様子でした。
しかし、本当に悪いのは私のほうです。
彼女が正直に答えてくれたというのに、驚きすぎてしまった私がいけないのです。
こういうときは、会話に圧倒されても、表情や態度には出さないことです。
会話の流れを止めないためにも、驚きすぎには注意なのです。