以前、私が付き合っていた彼女は、頻繁に遅刻をしてくる女性でした。
3回のうち2回くらいは、遅刻をします。
いろいろな言い訳をされました。
「風が強くて、バスが遅れた」
「道路が渋滞だった」
「睡眠不足だった」
「化粧に時間がかかった」
「電車を降りてからトイレに行っていた」
しかし、遅刻と言ってもほんの数分遅れる程度です。
わずかな遅刻だったので、大きなトラブルにはなりませんでした。
だいたいいつも「まあいいか」で終わっていました。
普通に考えれば、そんな女性とは信用が持てなくなり、すぐ別れるだろうと思います。
しかし、その彼女とは、なんと6年も付き合いが続きました。
今になって思えば、彼女が遅刻をするから、続いたようにも思えるのです。
私は彼女から、じらされていたのかもしれません。
遅れてくるのは、彼女の策だったように思えます。
事実、私は待たされていることで、いつの間にか彼女のことを考える機会が増えていました。
待っている間「まだかな」「早くこないかな」と思います。
じらされることで、どんどん彼女への気持ちが高ぶってくるのです。
もう1つ大切なことがあります。
女性が少し遅れることで、男性が女性を迎える形ができることです。
男性が女性を待つことで、男性が優位になります。
私はいつも「遅れちゃダメじゃないか」と言っていましたが、言わされていたのかもしれない。
男性が女性を「ようこそ」と迎え、エスコートしやすくなる。
今になって思うと、彼女はそれをわかって、わざと遅れてきたのではないかと思うのです。
男性をわざと優位に立たせようとする、彼女の心遣いだった。
気づいたのは別れた後でした。
女性は、男性をほんの少し待たせましょう。
もちろん大幅に遅れてくるのはよくありません。
遅れると言っても、5分ほどがいいでしょう。
男性は、じらされることで、愛を大きくするのです。