執筆者:水口貴博

和食の30の食事マナー

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せっかく汚れを隠すために懐紙を使っても、その場に残していくのは意味がない。

せっかく汚れを隠すために懐紙を使っても、その場に残していくのは意味がない。 | 和食の30の食事マナー

懐紙は使い方もさることながら、使い終わった後も大切です。

懐紙は、食事中の汚れを拭いたり隠したりするために使います。

使い終わった懐紙はごみになるわけですから、その場に置いて帰りたくなります。

しかし、盆やテーブルの上に置いたまま退席するのはよくありません。

懐紙は、残り物を覆い隠すときを除いて、持ち帰るのがマナーです。

せっかく懐紙で汚れを美しく拭き取れたとしても、拭き取った汚れを食事の場に残していくのでは意味がありませんね。

日本料理では、美しく退席するのがマナーとされています。

もし身の回りに余裕があれば、食べられない魚の骨やエビのしっぽなども懐紙に包んで持ち帰ります。

「おや。マナーをわかっている人だ」

店の人にマナーを持ち合わせた人だと、感心されるに違いありません。

使い終わった懐紙はカバンの中に入れ、自宅に持ち帰ってから処分しましょう。

ただし、荷物が増えますから、持ち帰るのは余裕がある場合のみで結構です。

状況によって、持ち帰りがどうしても難しい場合には、そのまま置いて帰っても結構です。

心がけたいマナーとして、できるだけ配慮しましょう。

和食の食事マナー(8)
  • 使い終わった懐紙は、その場に残さず、持ち帰る。
懐紙は、普段はメモ用紙として持参すれば、邪魔にはならない。

和食の30の食事マナー

  1. 日本人の手先の器用さは、箸の文化が作った。
  2. 和食マナーの最大のポイントは、箸の使い方。
  3. 箸先は、その人の育ちや教養が垣間見える部分。
  4. 箸使いの美しさは、箸を取るときから始まっている。
  5. 前かがみになり、自分から食器に口を近づけて食べるのはマナー違反。
  6. 和食では、原則としてハンカチは使わず、懐紙を使う。
  7. 懐紙を使う、主な3つの場面。
  8. せっかく汚れを隠すために懐紙を使っても、その場に残していくのは意味がない。
  9. 懐紙は、普段はメモ用紙として持参すれば、邪魔にはならない。
  10. 割り箸は、左右に割るのではなく、上下に割るのが正しいマナー。
  11. 「食べ方は個人の自由」自由と思えるこの言葉には、思わぬ危険が含まれている。
  12. 季節によって会席料理のメニューが変わる大切な意味とは。
  13. 蓋付きの吸い物は、できるだけ早めに手をつける。
  14. 吸い物の蓋が開けにくいときの上手な対処法。
  15. 吸い物の貝が問題だ。
    さて、どう食べる?
  16. 吸い物の蓋を開けたときの水滴。
    あなたはどうしていますか。
  17. ご飯を口に含めたまま香の物を食べるのはいいが、吸い物をいただくのはよくない。
  18. 器を移動させるときの2つの注意点。
  19. 取った蓋は、盆の外に置くのがポイント。
  20. 箸を持ったまま、片手で器を持ち上げない。
  21. 手に持ってよい器。
    手に持ってはいけない器。
  22. 魚の骨の間から、身をつままない。
  23. 刺し身を食べるとき、醤油にわさびを混ぜるのは、控えたい食べ方。
  24. ご飯をおかわりするときのマナー。
  25. 食事中、箸を休めるときのルール。
  26. 使い終わった箸のマナー。
  27. つまようじは、使い方に注意が必要。
  28. 食べ終わった器を重ねない。
  29. おしぼりは、手を拭くためのもの。
    それ以外の用途で使わない。
  30. 食べ残しは、料理人への改善のメッセージになる。

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