執筆者:水口貴博

和食の30の食事マナー

12

季節によって会席料理のメニューが変わる大切な意味とは。

季節によって会席料理のメニューが変わる大切な意味とは。 | 和食の30の食事マナー

会席料理は、季節によってメニューが大きく変わります。

「一汁三菜」という基本は変わりません。

何が変わるのかというと「使われる食材」が大幅に変わるのです。

イタリアン、フレンチ、中華においても、食材が変わることは一般的ですが、和食の場合は特に顕著です。

これは、どういう意味でしょうか。

何気なく、食材を変えているように思えますが、大切な意味が込められています。

日本といえば、四季の変化が大きい国です。

春は暖かく、夏は暑く、秋は涼しく、冬は寒い。

世界でも、これほど四季の変化が大きい国は、日本くらいです。

日本の代表的な料理である会席料理には、その季節に合わせた食材を使うのが一般的です。

食事を通して、季節感まで味わってほしい意味が込められています。

また、季節感を目で楽しんでほしい意味もあります。

気づきにくいかもしれませんが、いま一度、食材に目を向けてみましょう。

食材の一つ一つに、意味があります。

春の食材と言えば、イチゴ、メバル、アサリ、フキノトウ、タケノコ、サヤエンドウ。

夏の食材といえば、モモ、アジ、ウニ、カボチャ、キュウリ、エダマメ、スイカ、シシトウガラシ。

秋の食材といえば、ブドウ、イワシ、サンマ、クリ、ナス、マツタケ、ギンナン。

冬の食材といえば、ミカン、リンゴ、ヒラメ、アンコウ、ホウレンソウ、レンコン。

料理を口にしながら、季節感を味わうと、会席料理がよりおいしくいただけます。

季節によってメニューが変わるのは、そういう意味が込められているのです。

和食の食事マナー(12)
  • 会席料理の季節に合わせた食材に、気づく。
蓋付きの吸い物は、できるだけ早めに手をつける。

和食の30の食事マナー

  1. 日本人の手先の器用さは、箸の文化が作った。
  2. 和食マナーの最大のポイントは、箸の使い方。
  3. 箸先は、その人の育ちや教養が垣間見える部分。
  4. 箸使いの美しさは、箸を取るときから始まっている。
  5. 前かがみになり、自分から食器に口を近づけて食べるのはマナー違反。
  6. 和食では、原則としてハンカチは使わず、懐紙を使う。
  7. 懐紙を使う、主な3つの場面。
  8. せっかく汚れを隠すために懐紙を使っても、その場に残していくのは意味がない。
  9. 懐紙は、普段はメモ用紙として持参すれば、邪魔にはならない。
  10. 割り箸は、左右に割るのではなく、上下に割るのが正しいマナー。
  11. 「食べ方は個人の自由」自由と思えるこの言葉には、思わぬ危険が含まれている。
  12. 季節によって会席料理のメニューが変わる大切な意味とは。
  13. 蓋付きの吸い物は、できるだけ早めに手をつける。
  14. 吸い物の蓋が開けにくいときの上手な対処法。
  15. 吸い物の貝が問題だ。
    さて、どう食べる?
  16. 吸い物の蓋を開けたときの水滴。
    あなたはどうしていますか。
  17. ご飯を口に含めたまま香の物を食べるのはいいが、吸い物をいただくのはよくない。
  18. 器を移動させるときの2つの注意点。
  19. 取った蓋は、盆の外に置くのがポイント。
  20. 箸を持ったまま、片手で器を持ち上げない。
  21. 手に持ってよい器。
    手に持ってはいけない器。
  22. 魚の骨の間から、身をつままない。
  23. 刺し身を食べるとき、醤油にわさびを混ぜるのは、控えたい食べ方。
  24. ご飯をおかわりするときのマナー。
  25. 食事中、箸を休めるときのルール。
  26. 使い終わった箸のマナー。
  27. つまようじは、使い方に注意が必要。
  28. 食べ終わった器を重ねない。
  29. おしぼりは、手を拭くためのもの。
    それ以外の用途で使わない。
  30. 食べ残しは、料理人への改善のメッセージになる。

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