コーヒーや紅茶をブラックで飲む場合には、取っ手を持って飲めばOKです。
これといって手順が必要になる点もありません。
手順が必要なのは、砂糖とクリームを入れる場合です。
適当に砂糖とクリームを入れてスプーンでかき混ぜたいところですが、テーブルマナーでは順番があります。
砂状になっている砂糖なら、そのままカップの中に入れて結構です。
ただし角砂糖の場合、そのまま入れてはいけません。
落としたタイミングで、カップの中身が細かく飛び散り、周りを汚してしまうことがあるからです。
スプーンの腹に角砂糖を置いて、スプーンをカップに沈めます。
砂糖を入れたら、スプーンでかき混ぜます。
まだクリームは入れません。
単にかき混ぜればいいのではなく、少し気をつけたい点があります。
カップの底にスプーンを当てながら、かき回さないことです。
かちゃかちゃという音が目立つだけでなく、カップの底に傷をつけてしまいます。
底にぶつからないよう、スプーンを少し浮かせた状態でかき混ぜるようにしましょう。
使い終わったスプーンは、ソーサーの向こう側に置きます。
レモンやシナモンスティックの場合も同様に、ソーサーの向こう側に置きます。
かき混ぜた直後、クリームを入れます。
このタイミングでクリームを入れるのがポイントです。
スプーンでかき混ぜた勢いが残っているため、美しい渦状になってクリームが混ざっていきます。
砂糖の濃さは全体的に均等にしたほうがいいですが、クリームの濃さは違いがあると、変化のある味が楽しめます。
カレーを食べるとき、ご飯にルーを全部混ぜないのと同じです。
最後に、カップの取っ手を持ちます。
正式な持ち方は、取っ手の輪の中に人差し指を入れません。
取っ手をつまむような形で持ちましょう。
また、両手でカップを持つのは、マナー違反です。
「ぬるい」というサインであり、給仕に対して失礼にあたります。