子どもにしつけるときの基本は「一貫性」ですが、やむなく、一貫性を保てないことがあります。
そもそも一貫性を保てない状況です。
なぜこういうことが起こるのかというと、時や場所に応じて、そのときの対応も変わってくるからです。
一貫性が大事とわかっていても、矛盾したことを言わざるを得ない場面に出くわします。
たとえば「喧嘩をしたらすぐ謝りましょう」というしつけがあります。
喧嘩をすれば、すぐ謝るのはいいことですね。
しかし、本当に「すぐ」かどうかは、時や場所など状況によります。
相手の状況によって、しばらく様子を見ることも必要です。
そういうとき、親は「今、謝るのはやめなさい」といいます。
親としては時と状況に応じて言ったつもりですが、子どもは混乱します。
「すぐ謝る」というしつけと「今は謝ってはいけない」矛盾がぶつかるからです。
しつけとはいえ、なかなか難しいですね。
こういうときは「理由」をつければいい。
「こういう理由だから、後にしましょう」
理由をつけることで、子どもは「なるほど」と思います。
理由を言うことで、矛盾しているような親の発言に一貫性を保てます。
「~だから、こうしましょうね」という理由があれば、子どもは一貫性がない親のしつけも理解するようになります。
この理由が大切です。
なぜ今はいけないのか、してはいけないのか理由を聞くことで、一貫性がないような対応のつじつまを合わせることができます。
状況によって、最もよい対応が変化することを教えます。
理由とは、対応の判断基準です。
親が指導した理由を手がかりに、子どもも自分で判断できるようになり、状況に応じて行動できるようになります。
しつけの一貫性を保つのが難しい場面がありますが、必ず理由をつけるようにしましょう。
理由をつけてしつけるほど、子どもは「臨機応変」を学べるようになります。