執筆者:水口貴博

「考える力」のある子どもに育てる30の方法

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「うるさい」と言うだけでは、子どもの教育にはなっていない。

「うるさい」と言うだけでは、子どもの教育にはなっていない。 | 「考える力」のある子どもに育てる30の方法

ある日、私は久しぶりに風邪になったので、病院に向かいました。

病院の待合室で待っているときのことです。

平日とはいえ、大勢の人がたくさん来院していました。

その中で、子どもを連れた親と出会いました。

おそらく子どもが何かの病気で、順番待ちをしていたのでしょう。

病院は待たされる時間があります。

病院といえば、何か不思議な雰囲気があります。

その不思議な雰囲気に、子どもはどきどきしているのか、走ったり騒いだりしていました。

それこそ「本当に病気なのか」と疑いたくなる元気さです。

病院の慣れない雰囲気が、病気を吹き飛ばすほど新鮮だったのでしょう。

そういえば、私も小さいころ、同じような状況だった記憶があります。

叫んだり、騒いだりするのは、子どもの仕事です。

そんなときです。

親は騒いでいる子どもに対して、こう言いました。

「うるさい!」

それはもう病院中に響き渡るほどの大きな声でした。

驚いたのは、子どもばかりではありません。

待合室で待っている人たちも飛び上がらんばかりの表情でした。

「うるさい子どもを黙らせようとした親のほうがうるさいよ」

おそらく誰もが心の中で、そう思っていたに違いありません。

こういうことはよくありがちです。

親の気持ちも、理解はできます。

騒ぐ子どもに腹が立った勢いで「うるさい!」と怒鳴ってしまったのでしょう。

しかし、大声で「うるさい!」という言い方は、まったく教育になっていません。

発言にとげがあり、親が怒っているように見え、おびえてしまうでしょう。

少しだけ言い方を変えればいい。

もし「うるさい」と言いそうになったら、代わりに小さな声で「静かにしましょう」と言いましょう。

言わんとしていることは同じです。

ほんの少し言い方を変えるだけですが、子どもが受ける印象はまったく異なります。

「うるさい」という言い方は、感情をぶつけているだけですが「静かにしましょう」と言われると言うことを聞きやすくなります。

周りの人たちにも、迷惑をかけない言い方です。

感情をぶつけた教育はやめて、落ち着きのある教育を施すようにしましょう。

「考える力」のある子どもに育てる方法(20)
  • 「うるさい」と言いそうになったら「静かにしましょう」と言い換える。
気分に流されず、子どものしつけに「一貫性」を持たせる。

「考える力」のある子どもに育てる30の方法

  1. すべての子どもは勉強したい気持ちがある。
  2. 「今知らなくてもいい」という言葉を、禁句にする。
  3. デパートほど、子どもに社会経験させる場所はない。
  4. 食品売り場は、あらゆる人が元気になれる場所。
  5. お使いとはいえ、いい勉強です。
    子どもの想像力を鍛える、いい機会になる。
  6. 大人と子どもとでは、見える景色が全然違う。
  7. 面倒見の悪い親のほうが、子どもはすくすく育つ?
  8. もたもたする時間は無駄ではない。
    手足の運動神経のトレーニングになっている。
  9. 子どもが理解できないニュース番組は、親がわかりやすく説明する。
  10. 生き物を飼うと、子どもの感情が豊かになる。
  11. 子どもから、赤ちゃんができる理由を質問されたときの答え方。
  12. 重大ニュースは、危険を予知する機会に変えろ!
  13. 朝食のバイキングで、家族全体が引き締まる。
  14. 普段は軽い調子でもいいが、しつけのときだけは厳しくなること。
  15. 親が真面目な表情で語りかけると、子どもも真面目に考える性格になる。
  16. 「物は大事に扱いなさい」という親。
    壊れにくい物を与えられる子。
    ここに重大な矛盾がある。
  17. 本当は、泣かない子より、泣ける子のほうが強い。
  18. 「黙って言うことを聞きなさい」より「黙ってないで、言いたいことを言いなさい」
  19. なぜ、子どもははしゃぐのか。
    大切な初心を忘れていませんか。
  20. 「うるさい」と言うだけでは、子どもの教育にはなっていない。
  21. 気分に流されず、子どものしつけに「一貫性」を持たせる。
  22. 一貫性を保てないときは、理由をつけてつじつまを合わせる。
  23. 信用される人間に育てる2つのポイント。
    「約束を守ること」と「嘘をつかないこと」。
  24. 「いい質問だね」という言葉は、質問を褒めると同時に、質問者も褒めている。
  25. 「どこがわからないの?」と尋ねれば、問題の突破口は見いだせる。
  26. 歩くペースを2分の1にすれば、発見は2倍に増える。
  27. 昆虫たちとの触れ合いは、生と死について考えさせられる機会になる。
  28. 物やサービスがあふれる都会がいいとは限らない。
    田舎には、都会にはない昆虫や大自然に囲まれる環境がある。
  29. 日記をつけると、なぜか子どものテストの結果がよくなる理由。
  30. 過去にあった出来事を思い出すことで、子どもは落ち着いた性格になる。

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