「土用、丑の日」として有名な食材といえば「ウナギ」ですね。
日本では「土用、丑の日」には夏ばての対策としてウナギを食べ、暑い夏に低下しがちな活力をつけようという風習があります。
夏の丑の日が近づけば、全国各地で一斉にウナギのセールを始めます。
そもそも、丑の日にウナギを食べるという風習はいつからできたものなのでしょうか。
話は江戸時代まで遡ります。
江戸時代、商人たちは夏場には売り上げが落ちることで悩みを抱えていました。
立夏の前の18日間は、特に真夏で、最も暑くなる時期です。
夏ばてによって人々の気力や体力が低下して、客足が遠のき、暑い夏場ほど商品の売り上げも低くなっていました。
「暑い夏でも売り上げを上げられる、よい方法はないか」
そこでエレキテルを発明した科学者として有名な平賀源内が「今日はうし」という看板を掲げることを提案しました。
栄養満点のウナギを食べるように宣伝すれば、ウナギの消費量が向上するだろうと考えたのです。
これが大ヒットでした。
ウナギを夏ばての薬として宣伝したところ、暑い夏にもかかわらず、ウナギが飛ぶように売れました。
夏ばて対策としての宣伝ですから、暑ければ暑い夏ほど売り上げも上がります。
なかなかうまい方法ですね。
その後、毎年夏の丑の日には、夏ばて対策としてウナギを食べる風習が全国に広まっていきました。
これが「土用、丑の日」の始まりとされています。
事実、ウナギは体力・気力ともに栄養満点の食材です。
タンパク質・カルシウム・ビタミンなどが豊富に含まれています。
もちろんウナギも魚料理の1つであり、頭がよくなるとされるDHAが多く含まれています。
また、ウナギには「目のビタミン」と呼ばれるほど視力と深い関係があります。
ビタミンAが豊富に含まれているため、夜盲症を防ぐ効果があったり、勉強で酷使する目を癒したりする働きなどがあります。
ビタミンEには、抗酸化作用があり、細胞の老化を防止する働きがあり、若さの維持に効果的です。
良質なタンパク質やカルシウムが豊富に含まれているため、勉強で疲れがちなスタミナを補うこともできます。
脳の力を向上させ、勉強で酷使する体力、視力を支えるのです。