最近は核家族化が進み、1人で食事をするケースが増えました。
インスタント食品も多く出回っていて、食事の手間も減りました。
コンビニで手軽に弁当を買うことができ、自分の部屋で黙々と食べる人も多いことでしょう。
父も母も共働きが増え、朝食が別々という家庭が増えてしまいました。
今、家族と食事をしない家庭が増えています。
家族事情があり、仕方ない場合もあるのでしょう。
ある日、東京大学の生徒を対象にした興味深い調査結果を目にしました。
アンケートの内容は「どのような食生活を送ってきたか」でした。
驚くことに、東大生は家族と一緒に食事をしている人が大変多かったです。
「一人で食事をする」と答えた人は少数で「朝食・夕食の一方、あるいは両方を家族ととる」と答えた人は大半を占めていました。
家族と食事で、なぜ頭に影響があるのでしょうか。
1人で食事をする場合は、完全に会話がありません。
テレビを見ながら食事をする場合、テレビから情報は入ってきますが、完全に受け身になります。
自ら情報を発信することがありません。
しかし、家族との会話の場合は違います。
相手からの会話を受け取り、考えて、自分の発言をします。
質問されたり、逆に質問があったり、会話を聞いたりなどです。
会話のキャッチボールがあるからいい。
会話はたわいない内容ですが、頭の健康にはいい。
父の仕事の話。
母の買い物の話。
祖父の趣味の話。
祖母の病気の話。
妹の学校での話。
最も身近な家族との会話は「考えさせられるテーマ」が多く、思考あふれる時間になります。
そうした話を聞いて、自分から質問もあることでしょう。
たわいない会話ですが、そのやりとりが脳を活性化させます。
身近な家族の話だからこそ、影響もひとしお大きいです。
頭のよくなる食事も大切ですが、家族と食事を取ることは、さらに大切です。
「食の内容」だけにこだわらず「誰と食事をするか」にもこだわってください。
食事だけから栄養を摂取するのではなく、家族との会話からさまざまな成長が促されます。
「親子のコミュニケーション」
これこそ、脳を活性化させる最も大切な栄養素なのです。