「信じる人は救われる」
あなたも一度は聞いたことがある格言ではないでしょうか。
すがすがしい言葉に聞こえますね。
しかし、この格言はとても危険な一面があります。
「根拠もなく信じろ」ということだからです。
根拠もなく信じることは、大きなリスクがあります。
過去には、根拠もなく信じたために起こった、暗い歴史があります。
たとえば、ドイツ、ナチ党のヒトラーです。
ヒトラーは、反ユダヤ主義のもと一党独裁政治を断行し、多くのユダヤ人への迫害や殺害を実行しました。
「ドイツ人こそ本物だ。ユダヤ人は悪魔だ」と言い切り、ドイツ人の優勢とユダヤ人の迫害をヒトラーへ支持を集める力としました。
「信じる物は救われる」という言葉で根拠もなく信じさせた結果、罪のない人たちを大量虐殺しました。
なんと恐ろしいことでしょうか。
根拠もなく信じたことで、最悪の場合、人を殺してしまうことがあります。
では、信じるためには、まず何から始めればいいのでしょうか。
「疑い」から始めます。
あなたがダイヤモンドを購入するときには「これは本物のダイヤモンドです。信じてください」という人から買ってはいけません。
信じてくださいと言う人に限って、うさんくさい。
こういうときには、正規の鑑定士からの証明書があればいい。
もしその証明書が怪しければ、さらにほかの鑑定士に見てもらえばいいでしょう。
本物なら、何度疑っても、やはり「本物」という答えしか出てきません。
本物なら、いくら疑われても怖くありません。
疑って疑って、そうして真実が浮き彫りになります。
あなたが本物を見つけるためには、まず疑いから始めましょう。
「これが本物だという根拠は何ですか」と聞けばいい。
本物ならきちんとした証明書を見せてくれたり、丁寧な説明をしてくれたりすることでしょう。
本物は自信に満ちあふれており、どの角度から見られても平気です。
もし偽物なら、うまく説明できないので「信じる者は救われる」という美しい言葉で適当に言いくるめます。
信じる人は救われません。
現実では、疑う人が救われます。