私が中学生のころ、ゲーム機の購入について、祖父からアドバイスを受けたことがありました。
祖父は「どうせ買うなら、ほかの友人も持っていないゲーム機を買ったほうがいい」と言います。
偶然ですが、ちょうど私が欲しかったゲーム機は、ほかの人が持っていないタイプのものでした。
当時、ほかの人は、あまり持っていない小型のゲーム機が欲しかった。
小さくて、持ち運びができるゲーム機のほうが、いつでもどこでも楽しく遊べそうだなという単純な理由からです。
当時としては、高価な物でした。
みんなが持っている一般的なゲーム機を買っていても、ほかの人が持っているので、さほど珍しくはありません。
しかし、みんなが持っていない物を買うことで「珍しい」という付加価値が手に入ることを、祖父は気づいていたのでしょう。
それが功を奏して友人が増えました。
珍しいゲーム機を持っていると、友人との話で有利になれます。
私たちはみんなが持っているものを、欲しがろうとします。
みんなと同じ物を買うほうが、共通点ができて仲間意識が強く持てるからです。
しかし、逆を言えば、同じものだから目立たないという欠点もあります。
どうせ買うなら、みんなが持っていない珍しい物を買うことです。
珍しいというのは、思わぬ付加価値を生み出すのです。