用件があって市役所に電話をすることがあります。
ところが相手は担当ではなく、別の人に電話を替わることがあります。
「○○の件でご質問があるのですが」
「そうしましたら担当の者に変わりますので少々お待ちください」
「はい、お電話を替わりました。どのようなご用件でしょうか」
「さっきの人に言いましたが、聞いていないのですか」
こうしたやりとりがよくあるのです。
たしかにスムーズとは言いがたい対応です。
心の中では「何度同じことを言わせるんだ」と思うかもしれません。
せめて話した内容くらい引き継いでほしいと思うところでしょう。
だからといって腹を立てるほどのことでもありません。
ぶつぶつ文句を言うと、それだけ用件を伝えるのが遅くなり、話がややこしくなります。
電話先の相手も、心を持った1人の人間です。
引き継いだ電話を受けていきなり不満をぶつけられると、困惑します。
会話の雰囲気も悪くなり、用件を伝えてもぎこちない対応になってしまうこともあります。
こういうときは、文句を言わず、もう一度伝えましょう。
同じことを2回言うことになりますが、それでいいのです。
こちらに落ち度はなく不満はあるかもしれませんが、トラブルでも何でもありません。
心を大にして余裕のある対応を心がけようではありませんか。
同じことを2回繰り返すだけのことです。
同じことを2回言わされるくらいで腹を立てないことです。
初めて用件を伝えるつもりで、詳しく丁寧に話しましょう。
そうすれば、すぐ用件が伝わります。
会話の雰囲気もすっきりして、スムーズに対応してもらえます。
これは市役所のときに限りません。
お店の人に話すときも取引先に説明するときも、心がけることは同じです。
同じことを繰り返し話すことになっても、腹を立てず、初めて用件を伝えるつもりで詳しく丁寧に話しましょう。
「同じことを言わせないでくれ」と思ったときが正念場です。
たとえ3回目であっても、根気よく伝えることが大切です。
これが大人の対応です。
あなたの大人度が試される瞬間なのです。