最初から良いアイデアを出そうとしても、うまくいきません。
私たちは普段「規範」を意識しながら生きています。
道徳・常識・法律など、さまざまな規範に縛られています。
規範は生活するうえで大切なものですが、アイデア発想においては邪魔なものです。
規範にとらわれていると、視野が限られ、固定的な思考となり、なかなかひらめきません。
良いアイデアを出そうと思えば思うほど、型にはまった考え方しかできなくなり、陳腐なアイデアしか出なくなります。
特に真面目な人ほど、規範を意識する傾向が顕著です。
アイデアを出そうにも堅苦しく考えがちです。
周囲の目を気にして、褒められるようなことを考えてしまいます。
規範の枠にとらわれているかぎり、ひらめきの限界を突破できないのです。
アイデア発想で大切なことは「ばかになること」です。
矛盾しているようですが、良いアイデアを出そうとするなら、とことんばかになってばかなアイデアを出すことです。
「非常識に考えよう」「変なことを考えよう」「あり得ないことを考えよう」という思考になるので、自然と殻が破られます。
ばかなアイデアを出そうと思えうほど脳が柔らかくなって、発想力が爆発します。
規範を無視することで思考のストッパーが外れ、自由で豊かな発想ができるようになります。
どんどんばかなアイデアを出して出して出しまくりましょう。
人に言えないようなアイデアでよし。
「なんてばかなアイデアなのだろう」
「よくこんな変なことを考えるなあ」
「これを考えた人は、頭のネジが2、3本抜けているね」
「なんてくだらないアイデアなのだろう。頭のおかしい人だと思われるに違いない」
正式採用するかどうかは後の話です。
あまりにばかばかしくて、自分でも笑ってしまうようなアイデアが理想的です。
とにかくばかなアイデアを出せるだけ出していけばいいのです。
ばかなアイデアを出していくうちに、頭のネジが緩んで、2本3本と抜けていきます。
ますます発想が非常識になっていき、豊かな発想のオンパレードとなるでしょう。
そうこうしているうちに思いもよらないひらめきが生まれます。
「ばかばかしいけど素晴らしい」というひらめきが生まれます。
それが良いアイデアです。
ばかなアイデアを出そうとすると、結果として良いアイデアが出るのです。