「席を譲る」
この言葉を聞いたとき、どんな場所をイメージするでしょうか。
やはり最初にイメージするのは、バスや電車の中ではないでしょうか。
空席がなくて困っている妊婦や年配者がいれば、さっと席を譲ると喜ばれます。
バスや電車では定番の光景ですね。
しかし、席を譲るのは、公共交通機関に限った話ではありません。
飲食店であっても、席を譲る配慮は大切です。
自由席のカフェがあり、家族ずれがやってきました。
ところが席が空き状況がまばらのため家族がまとまって座れず、困っている状況があるとします。
そんなとき、あなたが自分の席を移動することでまとまった席を確保すると喜ばれるでしょう。
「席を移動しますので、もしよかったらどうぞ」
席を移動するくらいのことは小さなことです。
別の席にちょっと移動だけでのことであり、店内で飲食できることに変わりありません。
「いいことをした」という感覚も持てるので、自分も明るく嬉しい気持ちになれます。
ますます気持ちよく食事を楽しめます。
店員さんが席に案内する飲食店であっても、この配慮は大切です。
「もしよかったら席を移動しますよ」
自分から声をかけるのも悪くありません。
こちらから先に言えば、店員さんも声をかける負担が小さくて済みます。
お店からも「この方はよいお客さんだ」と喜んでもらえるでしょう。
座席を有効活用できるので、お店にとっても売上アップにつながります。
自分も相手もお店も、すべての人に喜ばれる配慮です。
「自分には関係ない」と思う人もいるかもしれません。
席を譲る気持ちになれないときもあるでしょう。
そんなときは相手のことを、自分の家族や友人だと思ってみてください。
関係ない人でも、関係者のように考えてみます。
身近な人に置き換えてみることで、自然と優しい気持ちが生まれてくるでしょう。
気づけば、席を譲りたくなっているはずです。
相手から「大丈夫です」と配慮を断られることもあります。
配慮が外れた感じがあってちょっと恥ずかしい気持ちになるかもしれませんが、気にすることはありません。
少なくともいいことをしようとしたのは事実です。
人のためにアクションを起こそうとしたのは事実ですから、胸を張って堂々としてください。
自分から配慮の声をかけることは常にかっこいい姿です。
断られたとしても、かっこいいのは間違いありません。
声がけするあなたは、優しい人です。