穏やかな人になりたいなら、欠かせない栄養素があります。
カルシウムです。
「カルシウム」と聞くと「骨の強化に関係する栄養素」という印象が強いのではないでしょうか。
「カルシウムは、骨の組織を構成する栄養素」
「骨の強化には、カルシウムが欠かせない」
「骨はカルシウムが不足すると、骨粗鬆症のリスクがある」
一般的にカルシウムといえば、骨に関係するイメージがありますが、それだけではありません。
カルシウムには、医学的にいらいらを抑える働きがあることも確認されています。
カルシウムは、脳細胞の興奮を静める作用があります。
脳が正常に機能するためには、脳内の神経伝達物質が正しく行き交いしている必要があります。
特に精神の安定には、脳内神経伝達物質の1つである「セロトニン」が欠かせません。
カルシウムは、セロトニンの材料として欠かせない存在です。
カルシウムが不足すると、セロトニンの分泌量も少なくなるため、感情のコントロールが不安定になります。
結果として、いらいらしやすくなったり落ち着きにくくなったりしやすくなるのです。
穏やかな人になりたいなら、意識的にカルシウムを取りましょう。
カルシウムを取ることで、セロトニンの分泌量が増え、感情をコントロールする力が向上します。
カルシウムが多く含まれる食品は、大きく分けて3種類あります。
カルシウムの1日の必要摂取量は「600ミリグラム」です。
カルシウムは普段の食事から摂取するのが理想ですが、難しい場合はサプリメントを利用するのも1つの方法です。
普段の食事に、乳製品・大豆製品・小魚類を少し増やすだけで、必要摂取量をクリアできるでしょう。
ただし、カルシウムが大切とはいえ、カルシウムばかり取るのはよくありません。
カルシウムは十分であっても、ほかの栄養素が不足していれば、栄養バランスが崩れてしまいます。
カルシウムの過剰摂取は、副作用があることも確認されています。
軽度の場合、頭痛・吐き気・食欲減退。
中度の場合、幻覚・不整脈・筋力低下。
重度の場合、腎不全・泌尿器結石・心臓障害。
過不足がないよう、正しい摂取量を取るようにしましょう。
またカルシウム以上に大切なのは、食事の栄養バランスです。
心と体の健康は、栄養バランスが整ってこそ実現します。
カルシウムも大切ですが、偏りには注意して、栄養バランスの取れた食事も心がけましょう。