「最初から恋愛の結末がわかっていれば、こんな苦労はしなかったのに」
最終的に2人は、結婚するのか別れるのか。
未来が見える魔法の水晶玉があって、2人の結末がはっきりわかるとします。
「解決しないトラブルなら、最初から努力しなかった」
「失恋することがわかっていれば、最初から交際はしなかった」
たしかに結末がわかっていたなら、努力しても仕方ないと思うでしょう。
しかし、失恋することがわかっていたら、恋愛は面白くない。
未来が見える魔法の水晶玉で2人の結末がわかるなら、さぞ恋愛は味気なくなるでしょう。
先に2人の結末がわかっていれば「これからどうなるのだろう」とどきどきすることもなくなる。
2人に嬉しい出来事があっても、最初からわかっていると感動しなくなる。
2人に危機が訪れても、焦ることがない代わりに努力もしなくなる。
先の成り行きがわかってしまうと、可能性を信じて行動しなくなります。
結果の善しあしで「付き合う・付き合わない」「行動する・しない」を考えてしまうようになるでしょう。
恋愛は、最終的な結果がわからないから面白いのです。
未来が見える魔法の水晶玉がなくて、がっかりする必要はありません。
むしろ未来が見える魔法の水晶玉がないおかげで、恋愛を楽しめます。
失恋することになっても、恋愛を後悔してはいけません。
苦しむことも悩むことも、恋愛の面白さの1つ。
もちろん失恋も、恋愛の面白さの1つです。
たとえ失恋したとしても「これでよかった。素晴らしい経験と思い出ができた」と考える。
失恋をしても、実は復縁する未来もあるかもしれません。
不安だけではつらすぎる。
期待だけでは甘すぎる。
不安と期待の両方を感じながら未来に向かってもがき苦しむのが、恋愛の本当の面白さです。