大人のにきびができ始めたとき、陥りやすいパターンがあります。
大人になって再びにきびができたとき、思春期に使っていたにきび洗顔料で治そうとするのです。
普通にそう考えるのも、無理はありません。
過去に実績のあるにきび薬のほうが、安心して使えます。
「せっかくにきびが治まったのに、またにきび薬を使うことになるとはな」
「まあ、今回は症状が軽いようだから、にきび洗顔料を使えばすぐ治るだろう」
ところが、一向によくならない。
しかも、効き目が感じられないどころか、悪化してしまうこともあるのです。
「昔はにきびによく効いた洗顔料なのに、なぜ?」
ここで、自制心を失うのです。
なぜでしょうか。
思春期のにきびは「過剰な皮脂の分泌」が原因です。
思春期のにきび向けの洗顔料は、過剰な皮脂やアクネ菌を退治するため、洗浄力や殺菌力の強いものが一般的です。
もちろんこうした特徴は、思春期のにきびには効果的なのですが、大人のにきびに対しては逆効果です。
大人のにきびの原因は「過剰な皮脂の分泌」ではありません。
「ホルモンバランスの崩れ」です。
そのため、大人のにきびに思春期のにきび向け洗顔料を使うと、皮脂を取りすぎてしまいます。
殺菌成分による刺激も強すぎて、肌を無駄に刺激してしまうのです。
原因が異なりますから、十分な効果が得られません。
場合によっては、改善どころか、余計に悪化させてしまうこともあるのです。
大人のにきびに対する洗顔料選びには、注意しましょう。
大人が使う洗顔料は、ごく一般的な洗顔料で十分です。
ただし、例外があります。
「大人のにきび用」と表示されているものについては、この限りではありません。
大人のにきびの状態を考慮されて作られていますから、悪化につながることはないでしょう。