「気分が悪い。吐き気がする」
お酒を飲みすぎて苦しんでいる人に対して「大丈夫?」と話しかけながら、背中をさする場面をよく見かけます。
みんながしているので、真似をしている人も多いことでしょう。
ところで、なぜ背中をさするのでしょうか。
同じ場面に遭遇したとき、特に意識をせず、自分も相手の背中をさすることが多いのではないでしょうか。
「背中をさすれば、気持ちが楽になり、吐き気が消えるからではないか」
曖昧な理由でさすっている人が大半ではないでしょうか。
吐き気を抑えるためにさするのだと思っているなら、とんでもない。
逆です。
背中をさする本来の意味は、吐くのを促すためです。
正式なさすり方は、背中を下から上にさすります。
胃から喉に向かって、吐き気が吹き上げてきます。
背中をさすってもらうことで安心感も得られ、緊張が緩みます。
その結果、吐き気が促され、吐きやすくなるのです。
背中をさするのは、本当に吐いてもいい場所でするものです。
吐き気のある人をテーブル付近で背中をさすると、本当にその場で吐いてしまうこともあります。
テーブルの上で吐いてしまうなんて、考えただけでもぞっとします。
間違いのないよう、注意しましょう。