私たちにとって居心地がいいのは、ホームグラウンドです。
本拠地であり、慣れ親しんだ環境であり、故郷のような場所です。
ホームグラウンドであれば、安心してプレイできるでしょう。
仲間や顔見知りも多くて、ストレスも少ない。
隅々まで環境を熟知していて、土地勘も精通しているので、いざというときでもスムーズに対応できるはずです。
余計な緊張がないので、実力を発揮しやすくなるはずです。
居心地の良さでは、ホームグラウンドに勝るものはありません。
しかし、ホームグラウンドだけでは成長が限られます。
慣れているというのは、メリットである反面、デメリットでもあります。
緊張感が低下して、だらだらします。
同じ場所だけでは、新しい気づきや発見も少なくなります。
安全な場所なので、リスク管理を高めるチャンスもありません。
ストレスがない環境は、メリットである反面、デメリットにもなり得ます。
ホームグラウンドだけでは成長が限られるのです。
そこで大切なのは、アウェーです。
たまにはホームグラウンドを離れ、アウェーに足を運んでください。
そこにはライバルが大勢いて、囲まれる状態となるでしょう。
アウェーは仲間がほとんどいないため、不安に襲われるはずです。
居心地が悪くて、そわそわ緊張するに違いありません。
不慣れな環境のため、本来のパフォーマンスを発揮しにくくなるはずです。
わざわざ自分からストレスの多い環境に飛び込んでいくことになりますが、これがいいのです。
慣れていないからこそ感覚が研ぎ澄まされます。
アウェーはたっぷり緊張する代わりに、新鮮な刺激にあふれています。
不慣れな場所でストレスを感じながらプレイすると、新しい課題が見つかったり成長ができたりするのです。
スポーツの世界ではホームグラウンドだけでなく、アウェーで試合を行うのが定番ですが、これはどの世界にも通じます。
ホームグラウンドだけでは成長が限られるため、たまには自らアウェーに飛び込んでいくことが大切です。
誰かに「行け」と命令されて行くのではなく、自らの意思で足を運ぶことです。
いつもアウェーに行くのは大変ですが、たまに行く程度であれば難しくないはずです。
アウェーは「居心地」という点では最悪の環境ですが「成長」という点では最高の環境です。
アウェーの居心地の悪さは、成長に転化されます。
人は、アウェーで成長するのです。