新しい仕事に取り組んだものの、途中でつまずくことがあります。
時間不足、資金不足、能力不足。
時期尚早、過大評価、反対意見。
想定外のトラブルが発生して、計画が狂うこともあるでしょう。
急な用件が発生して振り回され、仕事に集中できないこともあるでしょう。
仕事に取りかかってから「そもそも必要ない仕事だった」と気づくこともあるでしょう。
熱意を持って始めたものの、厳しい現実に直面した結果、自分の限界を悟り、途中で諦めることがあります。
そのとき、私たちはこう思います。
「挫折した」と。
たしかに成果を出す前に諦めたわけですから「挫折」という厳しい言い方をすることもあるでしょう。
途中で諦めると、いたらなかった自分が恥ずかしく思います。
大きな挫折経験があると、負の記憶になるように思えます。
挫折経験は「大きな後悔」「恥ずかしい過去」「人生の汚点」として受け止める人も多いでしょう。
嫌な思い出として封印したくなるかもしれません。
しかし、「挫折」という言い方はセンスがありません。
自分を暗くさせるだけで、重大な罪を犯したような響きがあります。
ここで気づいてほしいことがあります。
そもそも挫折というのは誤解です。
挑戦したものの、途中で限界や不都合を感じて、手詰まりになるのはよくあること。
無理や不可能がわかれば、勇敢な挑戦とはいえ、計画を見直すのは当然のこと。
別に罪を犯したわけでもなければ、大失敗を犯したわけではないのですから、堂々とすることができます。
考え方によっては「成功した」とも言えます。
「自分に合っていなかった」「進むべき道ではない」ということがわかったのですから、一歩前進です。
こういうときこそ、考え方をポジティブに変えてください。
挫折をしたのではありません。
方向転換をしたのです。
「自分に向いていない。進むべき道ではない」と判明して、別の方向を模索し始めました。
人生には、三日坊主もあります。
取り組んだものの、途中で限界や不都合を感じて、方向転換が必要になるのはよくあること。
人生には、やってみないとわからないことがあります。
くじけた自分を恥ずかしく思う必要はありません。
もちろん自分を責める必要もありません。
むしろいつまでもこだわらなくてよかったとも言えます。
限界にもかかわらず、見栄やプライドで固執しているほうが危険です。
早めに方向転換をしたなら、時間や資金の無駄を最小限に抑えることができたと言えます。
思いきり挫折をしたなら「潔く方向転換をした」と考えましょう。
より良い道を選べるようになったのです。
「挫折をした」という言い方は、人生に必要ありません。
今すぐあなたの辞書から「挫折」という言葉を削除しましょう。
挫折はすべて「方向転換」と言い換えるのが正解です。