インスタント食品は、手軽でおいしい食べ物。
わずかな手間でおいしい食事ができるので、忙しい人にとっては助かる食品でしょう。
その一方で、よくない噂を聞くこともあります。
「インスタント食品ばかり食べていると、身長が伸びない」
育ち盛りの子どもを持つ親としては、気になる噂ではないでしょうか。
この噂は本当なのでしょうか。
結論としては「可能性がある」と言えます。
インスタント食品ばかり食べていると、体によくない影響を与える場合があります。
その理由は、3つあります。
「カロリーが多い」「栄養が少ない」「リンの含有量が多い」という3点です。
インスタント食品の大半は、大量の油分が使われています。
インスタント食品ばかり食べていると、油分によってカロリーを取りすぎてしまう可能性があります。
肥満の原因になり、成長の妨げになる恐れがあります。
肥満は、脂肪が成長ホルモンの分泌を妨げる悪影響が指摘されているため、注意が必要です。
インスタント食品は、カロリーが多い割に栄養素が少ないのも特徴です。
空腹を満たすことはできても、必要な栄養が取れません。
インスタント食品の中には、栄養素を強化しているものもありますが、やはり自然の食材にはかなわないものが大半です。
インスタント食品ばかり食べていると、必要な栄養が不足したり偏ったりして、成長不良をもたらすことがあります。
リンは、必須ミネラルの1つ。
人が必要とするミネラルのうち、カルシウムの次に多いのがリンであり、体重の1パーセントを占めています。
体重60キログラムの人の場合、600グラムはリンの重みということになります。
「1円玉が600個分」とわかれば、いかに多いか実感できるでしょう。
リンは成長に欠かせないミネラルですが、大量摂取はよくありません。
リンを取りすぎると、カルシウムや亜鉛の吸収を妨げる悪影響があります。
インスタント食品は、リンが大量に使われている特徴があります。
インスタント食品ばかり食べていると、リンの過剰摂取によってカルシウムの吸収が悪くなり、成長に悪い影響を与えます。