実は、汗そのものは、ほぼ無臭です。
汗には塩分が混ざっているので、わずかに塩分のにおいがするものの、鼻をつんざくようなにおいではありません。
人間なら、誰でも汗をかきます。
もし汗そのものが原因なら、すべての人がひどい体臭に悩まされるはずです。
ジョギングでたっぷり汗をかいた後は、異臭騒ぎが起こることでしょう。
そうではありませんね。
ジョギングでたっぷり汗をかいた直後は、強いにおいは感じられません。
におい始めるのは、しばらく経ってからです。
汗が、垢や皮脂と混ざると、雑菌の繁殖が始まり、アンモニアと似た悪臭を放つようになります。
これが、私たちが一般的に呼ぶ「汗臭い」というにおいの正体です。
体臭の原因といえば「汗そのもの」という印象がありますが、そうではありません。
厳密には「汗そのもののにおい」ではなく「汗が、垢や皮脂と混ざったときのにおい」というほうが正しいのです。
汗のにおいの予防は、まずこの理解から始まります。