飲食店で食事を楽しんでいるとき、電話がかかってくることがあります。
店内に着信音が鳴り響きます。
飲食店では、ほかのお客さんもいます。
フォーマルなレストランであれば、周りへの配慮が必要になるでしょう。
その場で話すと、話し声が周りの迷惑になるため、席を外して、別の場所に移動します。
ここまではいいのですが、問題なのは、その後です。
お店の外に出るのではなく、店内のトイレに移動する人がいます。
わざわざお店の外に出るのが面倒なのでしょう。
トイレの個室は、閉鎖的な空間です。
声が回りに響かず、誰の迷惑にもならないと考えているのでしょう。
電話の話し声がうるさいとはいえ、トイレの個室に移動して話をするのはマナーとして好ましくありません。
周りへの配慮をしているつもりであっても、実際は十分な配慮になっていません。
トイレの個室を占有することになると、本当にトイレを使いたい人が使えなくなります。
「早く電話を終わらせてほしい。早くトイレから出て行ってほしい」と思われます。
「すぐ話が終わるから大丈夫だろう」と思うかもしれませんが、実際はわかりません。
話が盛り上がって、いつの間にか長話になるのはよくあること。
楽しいときは時間が早く過ぎるように、話が盛り上がっているときも時間が経つのも早く感じます。
自分では誰にも迷惑をかけていないつもりでも、誰かに迷惑をかけることになるのです。
携帯電話で席を離れるときは、トイレの個室ではなく、きちんと外に出るようにしましょう。
少し面倒かもしれませんが、周りへの配慮を考えるならぜひ心がけたいマナーです。
飲食店であれば、いったんお店の外に出るのがいいでしょう。
屋外で話すなら、誰の迷惑にもなりません。
トイレは、用を足すために使う場所です。
ほかに使う人のことも考える人が、上品な人なのです。