同棲を始めて数カ月。
役割分担ができ、きちんとお互い協力ができた。
お互いを励まし合い、助け合い、支え合えた。
お互いを尊重し合い、仲良く暮らすことができた。
以前より思い出も増え、絆も愛着も深まった。
数カ月の同棲がうまくいって結婚したカップルは、夫婦生活も安泰と思うでしょう。
ところが、現実は甘くありません。
残念ですが、同棲がうまくいって結婚しても、離婚するカップルが存在します。
同棲すれば、パートナーの価値観や生活習慣をより深く確認できますが、完全ではありません。
同棲していても、パートナーのすべてを理解するのは難しい。
未確認の何かがある可能性を考慮に入れてください。
たとえば、同棲中ずっと本性を隠して、行儀よく振る舞うこともあるでしょう。
ずっと借金問題を隠し続け、結婚後に発覚することもあるでしょう。
仲良く協力ができていても、結婚したとたん緊張が切れて、急変することもあるでしょう。
同棲は、あくまで結婚の予行演習であり、まだ本番ではありません。
結婚してどうなるかは、実際に結婚してみないとわからない部分があります。
隠していることがないかもしれませんが、あるかもしれない。
同棲は、離婚率を下げる働きはあっても、ゼロにはできません。
たとえ同棲を1年続けたとしても、完璧とは言い切れないのです。
「それなら同棲をしても意味がない」と思うかもしれませんが、無駄とは言い切れません。
同棲をしないで離婚すれば「あのとき同棲しておくべきだった」と後悔するはずです。
離婚経験者に「同棲をしたほうがいいか」を聞けば、誰もが「したほうがいい」と答えるはずです。
同棲は、完全に離婚を防げるものではありませんが、離婚率を下げるプロセスであるのは事実です。
その点を理解したうえで、あらためて同棲の必要性を判断するといいでしょう。