同棲解消が原因で鬱になった場合、責任の所在が問われるところ。
話し合いがこじれて落ち込み、鬱を発症する。
同棲解消後の不安や寂しさによって、鬱になる。
同棲解消に伴って発症したと思われる鬱の場合、責任の所在が難しいと言えるでしょう。
とりわけ相手の働きかけが原因と思われるふしがあれば「相手に責任がある」と思いたくなるかもしれません。
さて、同棲解消が原因で鬱になった場合、誰の責任になるのでしょうか。
ここで重要な争点になるのは「同棲の意義」についてです。
一般的に同棲は、正式に婚約している場合を除き「自由恋愛」と見なされます。
同棲を解消すれば、誰でもショックを受けるのが当然です。
自由恋愛における基本的なトラブルは「日常生活の範囲」と見なされ、それだけで責任を追及するのは難しいでしょう。
そのため悪意はなく、普通の同棲解消に伴って鬱が発症した場合「どちらの責任でもない」と考えるのが妥当と言えます。
相手の責任として損害賠償や慰謝料を請求するのは、なかなか難しいのが現実です。
ただし、相手の悪意によって肉体的・精神的苦痛を受け、結果として鬱が発症した場合は、そのかぎりではありません。
そのときの状況を具体的に説明できる証拠があれば、損害賠償や慰謝料などを請求できる可能性があります。
状況によって判断が変わるため、詳しくは弁護士と相談することをおすすめします。