引き止めるにも、準備が必要です。
「次の週末、今後のことで話があるから時間を空けておいてほしい」
そんな話を持ち出されたとき、直感的に「別れ話ではないか」と気づくことがあります。
一言で「別れ話」とはいえ、大きく2つのタイプがあります。
「衝動的に切り出した別れ話」と「決意を固めて切り出した別れ話」です。
同じ別れ話でも、それぞれ引き止める難易度やシチュエーションが異なります。
別れ話を切り出されて説得するとき、一番大切なことは何か。
「まず諦めないこと」です。
当たり前と思うかもしれませんが、あらためて確認しておきたいポイントです。
別れ話で引き止めるなら、相手と会うのが大原則です。
もちろん話し合う日時や場所の相談なら、電話やメールを使うのはいいのです。
あくまで簡単な連絡のやりとりですから、電話やメールも許容範囲です。
別れ話を引き止めるなら、へりくだった態度が大切です。
力強く言えば引き止められると思いますが、注意が必要です。
たしかに堂々とした言い方は大切ですが、偉そうな言い方になると逆効果です。
別れ話を切り出されたら、まず別れたい理由を聞きましょう。
別れたい理由がわからなければ、引き止めることもできません。
問題ない交際であっても、相手は何か不満を持ち続けていたのかもしれません。
別れ話を切り出されて説得するとき、一番大切なのは何でしょうか。
「大声で泣けば引き止められるだろう」と思われがちです。
もちろん引き止めるうえで、感情を見せたり伝えたりすることは大切です。
別れ話を切り出されたときは、まず相手の話を最後まできちんと聞きましょう。
「振られそう」とわかれば、いてもたってもいられなくなるでしょう。
「早く説得しなければ」と思えば、相手が話し終わらないうちに言い返したくなるはずです。
引き止めようと説得するとき、相手の目を見て話すようにしましょう。
うつむいたまま、相手の目を見ないで説得しようとしても、失敗に終わるでしょう。
下を向いたままでは「自信がないのだろうか」「やましいことでもあるのだろうか」と疑われ、相手を不安にさせます。
つまらないプライドにこだわっていませんか。
「自分のほうが上」という意識があると、引き止めるときにもこだわりがちです。
「相手に謝ったら負け」
相手を引き止める際、何度も同じことを聞かないように注意してください。
たとえば「私のどこが悪いの?」と質問をして、相手が答える。
しばらく話し合って、再び「私のどこが悪いの?」と同じ質問をする。
引き止める説得をするときに有効なのは、反省と改善です。
相手の都合で別れ話を切り出されることもありますが、あなたに何らかの不満があってのことでしょう。
別れ話を切り出されたからには、自分に何か問題があるはずです。
引き止めるとき、悪いところを改善する約束は必須です。
自分の悪いところを放置したままでは、説得も難しいでしょう。
ただし、普通に改善の約束をすればいいわけではありません。
何かの約束をして引き止めるなら、約束の内容に要注意です。
切迫した状況では、守れない約束までしてしまいがちです。
相手が突きつけた条件をよく考えないまま、すべて飲み込んでしまう。
別れ話を切り出されても、ひどく乱さないように注意してください。
もちろん取り乱しやすい状況であるのはわかります。
愛する人から急に別れ話を切り出されれば、不安や悲しみがこみ上げてきて、心の落ち着きを失うでしょう。
別れ話を切り出されたとき、怒りがこみ上げてくる人もいるでしょう。
たとえそうであったとしても、強引な手段で引き止めるのは厳禁です。
たとえば、脅迫・暴言・暴力です。
別れ話を引き止めるなら、へりくだった態度が基本です。
相手より低い立場であることをわきまえ、偉そうな態度には注意します。
しかし、へりくだった態度とはいえ、相手の発言をすべて受け止める意味ではありません。
説得するとき、感情の出し方について注意があります。
「感情を見せるのはよくても、感情的になってはいけない」というポイントです。
「感情を伝えること」と「感情的になること」は、似ていますが違います。
余裕があれば、第三者を通して引き止める方法も有効です。
たとえば、いくら自分が引き止めても、まったく聞き入ってもらえない状況があるとします。
こんなとき、親や共通の友人など、第三者を通して引き止めてもらうと、考え直してくれる可能性があります。
別れ話を切り出されたとき、スムーズに引き止められないことがあります。
相手の決意が固い場合、説得して引き止めようとしても聞き流されます。
「とにかく別れたい」の一点張りでは、説得しようにも限界があります。
「今まで受け取ったプレゼントを返すよ」
別れ話を切り出されたとき、相手が今まであげたプレゼントを返却しようとしてくることがあります。
プレゼントをもらったまま別れるのは申し訳ないので、せめて返却して、関係をすっきりさせたい意思表示なのでしょう。
別れ話を保留にすれば、すぐさま自分磨きです。
自分磨きには、外見と内面の2種類があります。
本来は両方を磨くのがベストですが、時間に余裕がないため、違いが見えやすい外見から磨くのが得策でしょう。
対処が難しい場面の1つ。
それは、別れ話を切り出された時点で、相手に新しい恋人がいる場合です。
「ほかに好きな人ができたから別れたい」というなら、まだいいのです。
別れたい理由を聞くと「ほかに好きな人ができた」と言われた。
「ほかの人に心が移ってしまったなら仕方ない」と諦めそうになるかもしれません。
もちろんすでに交際が始まっているなら取り戻すのは難しいでしょう。
相手を引き止めるとき、相手の決意を揺るがす一言があります。
「もう一度だけチャンスをください。もしダメだったら、そのときは潔く別れます」
こう言えば、相手が別れの決意を固めていても、一瞬考えが揺らぐ可能性があります。
「恋人を失えば、生きている意味がない」
「もう嫌だ。死んでしまいたい」
別れ話を切り出されたとき、崖から突き落とされたような感覚に襲われ、目の前が真っ暗になります。
身勝手な別れ方をされたなら、慰謝料の請求も検討してください。
慰謝料とは、精神的苦痛に対する損害賠償金のこと。
別れ方によっては、精神的に大きな傷を負えば、慰謝料を請求する権利が発生します。
相手が別れたい一点張りなら、計画的に一度受け入れてみるのも方法です。
どうしても別れるしかない状況なら、友人関係だけでも続けたいとお願いしましょう。
別れるとはいえ「完全に縁を切る状態」と「友人関係を続ける状態」とは、まったく違います。
どれだけ引き止めても聞き入れてくれなければ、最後は諦めも必要です。
相手の決意が固まっている場合、どれだけ何を言っても取り合ってくれないことがあります。
謝っても、決意を変えてくれない。
できることはすべてやった。
言いたいことはすべて言った。
引き止めるために最善を尽くした。