人付き合いで大切なのは、相手の気持ちを理解すること。
たとえば、相手が悲しんでいるときは、その気持ちを理解しながら励ますでしょう。
自分にも同じ経験があれば、相手の立場が想像でき、励ましやすくなります。
共感するだけでも、相手は「自分の気持ちをわかってくれた」と思い、癒されるはずです。
しかし、それでもある程度までが限界です。
人の心は繊細であり、完全に理解するのは難しい。
相手の本当の気持ちは、相手にしかわかりません。
込み入った事情や複雑な過去が絡んでいるときに抱く気持ちは、超能力でもないかぎり、完全に理解するのは困難です。
では、相手の気持ちを完全に理解するのは諦めるしかないかというと、そうではありません。
たしかに相手の気持ちを完全に理解することはできなくても、完全に理解したい気持ちは必要です。
完全に理解したい気持ちを持って接すれば、言葉が足りなくても、気持ちは自然と相手に伝わります。
できないから諦めるのではなく、できるところまで挑戦することです。
理解したいと思うからこそ、ますます想像力が膨らみ、気持ちを理解する力が強くなります。
「大変だったね」「つらかったね」という一言でも、大きな癒しの力があります。
気持ちを完全に理解してもらえなくても、その優しい心がけに、相手は救われるのです。