「人生から無駄をなくそう」という生き方が叫ばれています。
時間もお金も、無駄のない使い方が大切といわれています。
仕事でも効率を求められ、無駄を省こうとする動きが盛んです。
たしかに無駄を省くことは大切ですが、完全に無駄がなくなるのも問題です。
無駄のない生き方は、余裕のない生き方です。
本棚に、隙間なく本が並べられているようなものです。
無駄はありませんが、余裕もありません。
無駄が完全にない状態では、本も取り出しにくくなるでしょう。
詰め込まれている本にとっても、きっと窮屈で苦痛に違いありません。
人生は、少しくらい無駄があったほうがいいのです。
適度な無駄は、余裕になります。
本棚に、適度な空白があると、本を取り出しやすくなります。
本にとっても、適度な余裕のある空間は心地よく感じるでしょう。
無駄が有益を生むこともあるでしょう。
そのときは無駄に思えても、しばらくしてから、役立つことがあります。
無駄があるから、余裕をもって行動できます。
無駄があるから、思いもよらぬ出会いや発想につながることもあるでしょう。
余分な無駄が余裕を生み出し、余裕が幸せを生み出します。
無駄を認めましょう。
無駄を完全に省こうとするほうが、無駄です。
人生は、少しくらい無駄があったほうが、充実するのです。