集中には、2種類あります。
「緊張した集中」と「リラックスした集中」です。
どちらも同じ集中に思えますが、脳内の活動状況が異なります。
緊張した集中の場合、脳の中では「ベータ波」という脳波が現れています。
ベータ波は、興奮しているときに出る脳波です。
14~30ヘルツの波であり、小刻みな波形が特徴です。
高い集中力を発揮できますが、活発な頭脳活動でエネルギーの消耗が早いため、短時間しか続かないデメリットがあります。
興奮の度合いにもよりますが、緊張した集中は一般的に「90分が限界」といわれています。
大学の講義が「1コマ90分」であるのも、こうした理由です。
リラックスした集中の場合、脳の中で「アルファ波」という脳波が現れています。
8~13ヘルツの波であり、ベータ波より緩やかな波形が特徴です。
睡眠中に出やすい脳波ですが、覚醒時も、リラックスしていると現れます。
脳はリラックスしているときにも、頭の回転が速くなる特徴があります。
脳は落ち着いているため、エネルギーの消耗が穏やかな状態で、頭の高速回転を維持できる特徴があります。
結果として、集中力が長続きしやすいのです。
リラックスした集中は、体力が続くかぎり、いつまでも持続できる特徴があります。
漫画が面白いと、何時間でも読んでしまう状況と同じです。
さて、どちらの集中力がいいのでしょうか。
やはりおすすめは「リラックスした集中」です。
勉強であれ仕事であれ、集中力が長続きしなければ、十分な効果が得られないでしょう。
集中力を長続きさせるから、成功につながりやすくなります。